はんぞーのブログ

旧・音楽とはすばらしいものだ。

見事なプレーオフ

ホントその一言。
結果として日ハムの2連勝で幕を閉じたが、昨日が3−1、今日が1−0。差は僅かだった。
今日の試合はホークスのエースであり、パ・リーグのエースでもある斉藤和巳
過去3年一度もプレーオフで勝利していないエースの斉藤和巳
「通算勝率、史上ナンバーワン投手」の斉藤和巳
第1ラウンドでは西武・松坂とのエース対決で1−0のスコアで敗れた斉藤和巳
今日のMVPは、決勝ホームを踏んだ森本でも、完封の八木でもなく、敗れはしたものの9回途中まで熱投した斉藤和巳に贈りたい。
6年ぶりとなる中4日の登板もなんのその、9回までは完璧なピッチング。それはまさに球界のエースと呼ぶべき投球。そしてその気迫。打たれる気がしなかった。
そして「王監督を福岡で胴上げしたい」という気持ちが痛いほど伝わってきた。


しかし結果は9回2死からのサヨナラ負け。。。


クリーンヒットやホームランでの失点・サヨナラ負けならまだしも、内野安打の間に2塁ランナー森本に見事にホームを陥れられての失点でした。
稲葉のセンターに抜けようかという当たりを好捕した、セカンド・仲沢を責めることなどできないが、「もし」捕球しないで、ダッシュしてきているセンター・大村が捕球したらどうだったろうか。タイミング的には「・・・」という感じのように思えました。ただもちろんランナーは俊足の森本だから、それでもサヨナラ勝ちしていたかもしれないですが。。
優勝を決め歓喜に沸く日ハムナインと札幌ドームの大観衆。
その一方でうずくまり顔を上げられない斉藤。
見事なコントラストでした。
「見事」というのは斉藤に失礼なのかもしれないが、ボクはその一連のシーンをテレビで見て涙が出てきました。
目の前でサヨナラのホームを踏まれ、大の字になって起き上がれない捕手の的場の姿や、レフトで呆然と立ち尽くす主砲・松中の姿も印象的でしたが、やはり斉藤の姿が一番胸に響いた。
崩れたままの姿でマウンドで動かない斉藤和巳。結局最後は一人で立ち上がることができず、ズレータカブレラの両外国人に抱えられベンチに戻る。
最近は甲子園球児でもこんな姿は見られないくらいのヌケガラ状態。
2試合続けて「1失点完投」しながらも結果は「0勝2敗」。
責任感の強い斉藤投手のことだけに、敗戦を一人で背負い込んでいることでしょう。
でも斉藤のピッチングは賞賛に値するもの。誰も責める事はできない。
エースが「06年投手4冠」の実力を如何なく発揮して、ホークスは全日程を終えました。
これで3年連続プレーオフ敗退のホークス。
強いチームなのは誰もが認めるが大一番で結果が出ないこの3年。
今年は「王監督のために!」という一心でシーズン後半〜プレーオフを戦い、第1ステージでは1敗の後の2連勝で札幌に進んだが、札幌の勢い・大歓声の前に終戦。。。
結局プレーオフでは「接戦で馬原に持ち込む」展開にできませんでした。
しかし高校球児と違って来年がまだあるわけです。
絶対的エースをはじめ安定した先発陣と安定感のあるクローザーを擁する投手力は脅威。
しかしここ数年、小久保・井口・城島と相次ぐスター選手の離脱による打撃力の低下が著しいので、これの底上げと、あとはやはり正捕手。これが来季に向けての課題でしょう。
あとはやはり王監督の去就(体調)も気になります。



と、ここまでホークスのことばかり書いたけど、今回のプレーオフのファイターズの戦いぶりも見事でした。
2戦とも先発が完投しての勝利。
球界屈指のリリーバーを使うことなくパリーグ制覇を決めたのは、予想外と言えば予想外でした。
昨日のダルビッシュに続き、今日もとにかく先発・八木の投球がすばらしかった。
新人でプレーオフを9回無失点。3塁を踏ませず与えた四球は1、とパーフェクトな内容。
正直、今日は相手の先発が斉藤ってことで今日は落とすと思っていた。
でも斉藤のすばらしい投球に八木が共鳴したように投手戦に持ち込みました。
今年4月の札幌ドームで行われた同カード、やはり同じ「八木−斉藤」の投げ合いで、八木は10回ノーヒットに抑える快投を見せました。
http://d.hatena.ne.jp/hanzo510/20060415#p3
ただこの時も斉藤の好投で味方も援護できず、結局八木に白星は付かなかった。(結果は12回日ハムのサヨナラ勝ち)
が、今日は9回にサヨナラ勝ちで白星が付きました。今年の新人王は彼でほぼ当確でしょう。
そしてサヨナラの立役者の森本の好走塁もお見事でした。
リーグ得点王が最後の得点を記録し、今年のパ・リーグの全日程が終了したのもいい話です。
とにかく今年のファイターズは、昨年のマリーンズと同じような「目に見える勢い」がビンビンと伝わってきました。
選手・首脳陣・スタッフ・そしてファン。全てが一丸となって勝ち取ったペナントでした。
最大の功労者(MVP)は本塁打・打点の2冠を獲得した小笠原。。記録的には彼が最有力でしょう。が、やはり「新庄効果」、、ボクはこの効果が多大な影響力をもたらしたような気がしてなりません。(だからと言って「新庄がMVP」とか言うつもりはないが)
今日のビール掛け前のインタビューでも彼はパブリックイメージのようにはしゃぐでもなく、淡々と「このチームで優勝できた歓び」と「スタッフへの感謝」を口にしていました。そういう「気遣い」をできるのがすごいと思う。
そして最後に。
あの北海道の観衆の力はすごい。
福岡にホークスが根付いたときも「時代」を感じたが、まさか北海道にここまで野球それもパリーグのファイターズが根付くとは。。。


さあ、これでセ・パの優勝チームが決まり、いよいよ日本シリーズです。
中日ドラゴンズ VS 北海道日本ハムファイターズ
シーズン前はこの組み合わせは「シンジラレナ〜イ(byヒルマンw)」でした。
「名古屋」と「北海道」ということで、関東の人間としてはちょっと寂しい気持ちはありますがw、熱戦を期待したいです。
半世紀ぶりの日本一を目指す中日と、新庄効果で一気に階段を駆け上がりたい日ハム。
見所とかはシリーズ直前に書く余裕があったらその時にでも。
そしておそらく体勢に影響は無いと思われるが、個人的にはなぜか気になるのが「ミスタードラゴンズ・立浪」と「ミスターファイターズ・田中幸」という両チームを代表する「生え抜き」「顔」とも言える二人のベテランの存在。根拠は無いがカギを握りそうな気がして・・・