はんぞーのブログ

旧・音楽とはすばらしいものだ。

桑田と田中

KKに憧れて野球を始めた「KK世代」の自分です。
昨年は清原の去就に注目していたが、どうやら今年は桑田の番のようだ。
突然の退団宣言。そして発表翌日の2軍戦での巨人でのラスト登板。

球場には史上最高の観客が詰め掛けたらしく、球場に入れない人まで出たらしい。まだまだその人気は絶大。
桑田と言えば、02年に最優秀防御率などを獲得するなどすばらしい成績を残したが、それ以来4年間で9勝(16敗)しかしていない。見るからに球威は衰えている感じはする。巨人のエースナンバー「18」を20年以上も守り続けてきた実績に加え、頭も良く理論的も優れているので、将来的には巨人の幹部になるのは間違いないだろう。今年で引退しますと言ってもほとんどの人間が驚きはしない近況だった。
しかし彼は巨人は退団するが現役は続けると言う。引退ではなく現役続行を希望した。選手としての気持ちは萎えておらず200勝を目指すのがその理由だとか。
200勝を達成したい。達成できなくてもそのプロセスを大事にしたい。そんな泥臭い考えに我が楽天・野村監督が興味を示しているらしい。40代半ば、ボロボロになるまで現役をやり続けた野村克也に、今の桑田の姿はどう映っているのか。
原監督とは野球観が合わなかったらしいが、野村監督とならどうだろう。
岩隈・一場・有銘・片山・朝井・松崎・青山など、若手が多い楽天投手陣の「お手本」として招いてみるのも面白いのではないか。「常勝軍団」のエースとして幾つもの修羅場をくぐり抜けたきた彼の言葉には、これまでの楽天投手陣には無い「重み」があるはずだ。
そしてファンとしても、桑田が楽天で燃え尽きるのも悪くないと思う。いや燃え尽きると言うのは語弊がある。もしかしたら「野村再生工場」が発動するかもしれないからだ。今季の小倉の活躍は確実に野村工場長によるものだろう。選手としてもチームに貢献できる余地はある。
来期、パリーグへの興味は今年より確実に薄れる。新庄の引退、決定的ではないが松坂・小笠原のスター選手の離脱。さらにはプレーオフ交流戦も3年目となり新鮮さも無くなる。
中でも楽天の人気の無さは12球団で最低だろう。仙台での人気は絶大とは言え、全国的な人気が無い。なにより全国区の選手が岩隈と礒部くらいしかいない。(むしろこの2人でも怪しいが)
そこへもって桑田である。人気面では上述したように球界トップクラスであるのは間違いない。全国に「桑田真澄のファン」は多数存在する。
もしオリックス・清原との「KK対決・最終章」が実現したら、多くのメディアが集まり、新聞・テレビはこぞって取り上げるだろう。それくらい話題性は十分だ。興行的には最高級のこれ以上ない良質なソフトだろう。
投手としての実力以上に、理論・精神面・野球観・人気面などから、楽天は桑田獲得のメリットは大きいと思う。


そこへきて今日の高校生ドラフトで、4球団が1位指名した今ドラフトの目玉である駒苫田中将大の交渉権を楽天が引き当てた。
事前に「12球団OK」と公言していたように、会見でも弱小チーム・楽天を嫌がる素振りを見せない。むしろ「楽天の歴史に名を刻めるような選手になりたい」と言いのけるあたり。やはり大物である。
現段階では「楽天・田中」実現へ向けて、障害は何も無いだろう。


田中の加入で若手投手陣の層は厚くなったように感じる。だが田中くんにはムリせず体を作ってもらいたい。松坂のように1年目から活躍してくれたら申し分ないが松坂は化け物。涌井・ダルビッシュが2年目の今季にブレイクしたように、昨年の高卒ドラ1の片山と共に3年以内に活躍してくれればと思う。
しかし楽天投手陣には明るい話題が多い。中継ぎ・抑えが今季は良かったし、先発陣がエース岩隈以外に3人が駒として使えるようなら、来年の楽天はけっこう面白いのではないか。
あとは野手だ。
現状は山崎武・飯田・関川・吉岡・沖原・礒部などのベテランと外国人頼みになっている。高須・藤井も30歳で、それより若手が育っていない。と言うより全体的に選手層が薄い。若手で活きが良いのは鉄平くらいなので、塩川・西谷・牧田・西村あたりが一皮も二皮もむけないことには上位進出は厳しいだろう。
確かに野手は投手に比べて育成に時間がかかるもの。ここ数年でブレイクしたロッテの西岡・今江、西武の中島・中村なども2・3年の下積みを経験している。
そういう意味では、上記の若手野手はたしかに今季は成績が上がらなかったかも知れない。しかし試合を経験してきたことは大きい財産のはずだ。あとはその財産を生かすも殺すも自分次第。
彼らの来期の飛躍を願っている。